天王寺屋/松屋会記における天目と茶碗
もうちょいブレイクダウン。
天正10年〜12年の天目と茶碗の利用を、二つの会記から調べる。
天王寺屋津田宗及会記:
年 | 天目 | 茶碗 | 記述無し | 天目率 | 茶碗率 |
---|---|---|---|---|---|
天正10年 | 21 | 15 | 25 | 34.4% | 24.6% |
天正11年 | 19 | 17 | 28 | 24.7% | 26.6% |
天正12年 | 1 | 2 | 14 | 5.9% | 11.8% |
松屋会記:
年 | 天目 | 茶碗 | 記述無し | 天目率 | 茶碗率 |
---|---|---|---|---|---|
天正10年 | 1 | 4 | 1 | 16.7% | 66.7% |
天正11年 | 4 | 10 | 0 | 28.6% | 71.4% |
天正12年 | 4 | 12 | 0 | 25.0% | 75.0% |
天王寺屋会記で見ると天目と茶碗は大体イーブンなのだが、松屋会記で見ると、圧倒的に茶碗が優勢である。
天王寺屋会記は「どっちなのか記述無し」のことが多いが、松屋会記はほぼ必ずどっちの茶碗かを書いてある。
津田宗及が「記録するまでもないや」と思ったブツが茶碗だったとしたらそれなりに松屋会記と合致するのだが…。宗及の記述粒度を決める規準がイマイチよくわからぬ。