禪人利休の生涯

武田大/正受庵/1993年。

自費出版による利休の伝記だと思うのだが、巻頭がえらい豪華である。

禪人利休に寄せる  林屋晴三

(略)
武田さんは長い間会社勤めをされつつ、数々の茶の湯体験をもっておられ、武田さんなりの利休像はおのずから出来ていったものにちがいなく、(略)

武田“利休”を推す  神坂次郎

戦国乱世のなかで、わが身を白熱化させて生き抜いた利休という男の生涯を、武田大さんは茶聖とか芸術家とかいった視点からだけではなく、“禪”という視座から、まじろぎもせぬ冷徹な眼差でそれを捉え、『禪人利休の生涯』として紙上に再生させた。
(略)

独自な解釈を楽しむ  竹内順一

同門の誉れ  飯塚平八郎

著者は(鈴鹿の別部隊だが)白菊特攻隊出身で、鈴木宗保の弟子。
つまり裏千家人脈なわけだけど、なかなか想像の翼がぶっとぶ時があり、こりゃ淡交社からは出ないわなぁという感じ。

ちょっと変わった本である。