新修裱具のしをり4

多少定義は知ってるが、表具の真行草の再確認。

まずは裱褙の用途。

裱褙は宋音ヘウホエである故、古書には表補絵とも書いてある。
裱褙とは元来表装の事を云ふのであることは既に第一章に説いたごとくである。
その様式は神聖表具・中尊表具、又は本尊表具と云へるものである。
仏像祖師の像、題目名号等、仏方面に限り用ひられるのである。
喫茶南坊録に、「仏像祖師の像の外は裱褙にする事無し」と見えて居る。

真の表装は仏具専用のフォーマットである。

裱褙の技巧。

此様式に於ては普通の表装の如く、天地が中縁の為に中断せられず、中縁の如く左右を囲んでいるのであるから、上下又は天地と称せずして、総縁と称するのである。

この様式では本紙を取り囲む中廻は一枚布で、それを取り囲む天地も一枚布である。
これは知ってた。

又総縁、中縁、一文字の間、即ち中縁の内外には必ず細金を入れるのである。故に四重縁とも沈め表具とも称する。
又細金の色は内白、外は紫とするのであるが、(石州表具寸法書)別の説では色はいかやうとも取合のはへ合\のよきやうにするなりとある。

こっちは知らなかった。
中縁の内外に細い色の線が入っているのか。

細金の定義は以下の様な感じ。

細金
本尊表具・唐表具などで、天地・中縁・一文字の間に入れる細き筋をいふので、(略)巾は五厘乃至七厘、太くて一分位である(略)

1.5mmから3mmぐらい。
服のパイピングみたいなもんですな。