飛石・手水鉢9

いよいよ?飛び石の打ち方について。

飛石をいかに据えてゆくかは項を追って逐次述べるが、大体現場に即して行えばよい。

えーーーーーーーーっ?

飛石は「教の石」という別名があると北尾春道氏は「露地」のなかでいっている。
この名称の由来は知らないが説明によれば、「それは客の行くべきところを指示しているという寓意で、したがって飛石は歩路の中途で踏み放されたり、止っているべきものでなく、踏み誤らなければ行くべきところに必ず達するという重要な案内を自然の景観のうちにあらわしているのである」とされている。

この話が示すのは「飛び石は、とぎれない様に、客が行くべき所に行けるように、しかも客が行くべきでないトコに行かないように」打つということか。

通路なんで当り前っつえば当り前である。

さらに一名を「伝ひ石」という。
これは築山庭造伝のなかに見られる。
すなわち「伝ひ石は惣じて恰好むつかしきものなれど茶庭は格別大事なり。
先前石を拝石の心にして蹲踞を守護石の心持にて造るべし」と記している。

こっちはむしろ「蹲踞の位置から逆算して作りなさいよ」と言っているのだと思う。

そうだよね。庭の入口で乱雑なのは許されても、蹲踞や沓脱の前で飛び石のつじつまを合わせたら、いくらなんでもかっこ悪過ぎだよね…。