東京国立博物館 禅 心をかたちに
平成館の2階をいっぱいに使った今回の展示、ざっくり二分構成である。
第1会場は、全国の寺から集めた禅僧の頂相…頂相…頂相…。
これを見てなにを感じればいいんだろう?悪夢の坊主めくりという感じ。
それぞれの寺にとっては偉大な先輩を偲ぶ大切な画だとは思うんだが、これらの羅列を見てもあんまり得るものがないんだよなぁ。
ひとつ言えるのは、禅宗は暴力体育会系なので、先輩は無条件に偉い!先輩の先輩はもっと偉い、敬え!ってことだろうか?
まぁ酬恩庵の一休の頂相はやっぱり凄かったし、亀山法王座像があんまりにも天皇家顔なのにびっくりとか、見所がないではないのだが…。
第2会場は、仏像だったり禅と茶の湯だったり。
織田有楽が突然フューチャーされてるのは面白かったが、それだけだったかなぁ。
最悪だったのは新田肩衝。変なスポットライトが当てられていて、ペカペカ黒い謎の物体と化していた。どこがなたれかもさっぱわからん。
誰だよこの照明やった奴は。
全体を通して、展示解説がしょぼい。誰が持っていた何というもので…という非常に表層的な解説しかされていない。学芸員もっと仕事しろよ。
画賛の賛が解説されているのも少ないし、展示を見て「禅の心にふれる」って感じが全然しない。「禅をかたちだけふれる」って感じ。
ああ、だから「禅 心をかたちに」なのか。…禅禅駄目でしたな。