中尊表具
トーハクの「禅 心をかたちに」。
1600円の入場料(まぁ割引で1500円だったんだけど)なりの内容があったかというと疑問符。でも、平成館をいっぱいに使った展示で、この物量があってのこのお値段なんだろうなぁ。
自分的には今三ぐらいの展示だったんだけど非常に気になることがあったので別に。
平成館いっぱいの、大量の、嫌になる位の掛軸を見たんだけど、ほとんど中尊表具…裱褙の表具を見なかったこと。
あれだけの仏具の掛軸があって、どれもこれも裱褙じゃないなんて。
一枚布の総縁の中廻なんて一枚もなかったんじゃなかろうか?
仏具としての掛軸に、真の真の裱褙の中尊表具は本当に存在するのだろうか?
というか、現に「昔っからそうでなかった」ことを示す掛軸ばかりが並んでいる現状で、仏には裱褙の表具、という概念は生きていると言えるんだろうか?
真とか行とか草とかを理念で考えで、「こうあるべし」という現実にない決めつけで生まれた概念じゃなかろうな?