数寄屋図解事典14

そあん(素庵)

鎌倉山ノ内服部梅素邸にある茶室。
この席は元伊勢に造営されてあったものを移築したもので、(略)
席は三畳中板の席で、床の間は蹴込板床とし、(略)
床前客座の窓は円窓で中央に柱を立てた割窓の形式とし、(略)
(略)

鎌倉の三畳中板で検索し、明王院に素庵があることを確認。
でも服部梅素ってのは誰なんだろう?
そもそも伊勢にあったのは由緒のあるものなのかどうか?

そごうのちゃしつ(十合の茶室)

大阪心斎橋筋十合百貨店5階にある茶室。
昭和12年(1900)に村野藤吾設計として造営されたもので、十一畳台目中板の広間と五畳半席がある。
(略)

そごう心斎橋本店は現存しない。平成15年に解体された。店舗内茶室は移築できるほどの独立家屋構造を持たないので、いっしょに解体されたのだろう。

11畳の茶室としては緝熈堂とほぼ同じだが、間取りはこんな感じ。

中板の意味があまり感じられないなぁ。

なお昭和12年は1937年である。そごう本店が昭和10年開店なので、まぁその辺だろう。

そでがか(袖ヶ香)

縁先手水鉢などの背部に袖垣を設け、その内側に老梅を植えることがある。
これは古来梅は毒を消すという故事にならって手水鉢に毒のいたらんことを避ける意味でこの老梅を袖ヶ香という。
(略)

確かに手水鉢の近くに梅があったりするなぁ。そういう意味でしたか。