庭園入門講座6 庭垣・袖垣・工作物類3

門について:

門そのものは庭の領域ではなく建築に属する、したがって庭師としては門の構造まで詳しく知る必要はないが、どのような形式のものが、その庭の状態と釣り合うか、どの位置に設けることが適当であるかといった点については一とおりの見解をもっていなければならない。

庭師は建築家ではない。

庭師は垣を編み、庭木戸を作ったりするが、塀を作ったり門を作ったりはしない。

逆に建築家は垣を作ったり庭木戸を作ったりはしない。

恒久的建築物か否かが庭師と建築家の業務の分界点なわけか。


ということは門と垣は連接できなくて、木戸と塀は連接できない。

逆にいうと門を作るなら塀が必要で、門があると塀と垣が二重化することになるのか。

施主としても自分の好みに合わせて門をつくるのであるが、いちおう庭の関係を考えて庭の側に相談されることをすすめる。
その理由は今日までいくつかの庭を見て来ているが、門そのものについて一点の非の打ちどころはない、しかし惜しいことに位置がわるいため折角の庭が活かされていないということが多い、

茶人は塀と門より木戸と垣を好むわけだから、門の位置についてはあまり庭師とぶつからなさそう。

でも茶人は庭師の助言なんか聞かずに木戸と垣の設定を行いそう。