庭園入門講座7 岩石・庭石・石組方法4

(6)風化の話の次がこれである。

(7)品位

「石は生きている」という、科学的にいえばそうしたことはあり得ないが、石に打ちこみ、石を愛し、石を心の友としているものの身になって見ればこの文字は決して無意味ではない。

造園ハウツー本とは、ノウハウが書かれているのがフツーなのだが、なかなかついていきがたい。

永遠の生命を考えて見ればさざれ石が大岩にまで盛りあがり、大岩盤がくずれてさざれ石になる。栄枯盛衰の姿がそこにある。

ちょっと庭を楽しむというタイムスケールから逸脱しすぎてませんかね…。

そこで石の鑑賞ということになると、そこに石の姿に何かを求めたいという心情になる。もちろん、ここでいうのは一景石を指すもの、どういう石に品位があるか、これは言いやすくして指摘はできない。
人各々の好みということもある。
要するに以上六項目にわたって述べて来たことの推論から定まるもの、一目で石を見、その良否、品評を即座に下しうるものは常に石に接していなければならない。

…石の品位は、石を愛し石に接し続けた人にしかわからない。つまり一般人は無視していいってことなんじゃぁ…?

造園の石組を考えるには石を愛さなければならないなんて、たまげたなぁ…。