家庭料理講義録十月号紅葉ノ巻7
「西洋食卓法(承前)」より。
大正時代のおもてなし。連載記事らしいので文脈がややつかめないのだが:
招待を受けた客は、豫定時間の十分前後に其場所に到着し、帽子や外套等を置く室に行きますと、其處には接待員か、乃至下人が宛名の有る状袋を盆に上せて待受けて居ります。
洋式の会食のマナーの話であり、ここまでは判る。
其の盆の中から自己に宛てたものを取りますと、自己が食卓に案内すべき婦人の姓名を記したる厚紙が見出されます。而して其の厚紙の隅に右とか左とか記されて有りますが、之は食堂に入り向つて右或は左に自己の席の有る事を示す為で有ります。
エスコートすべき女性が当日指定になっているのが不思議。
自己の案内すべき婦人に面識の無き場合には、其旨を其宴會を催ふしたる主婦に告げますれば、主婦が紹介して呉れる事に成つて居ります、
而して主婦は之等の事を扱ふ為めに、待合室の入口に立つて居ります。
斯くして主婦に紹介を受け待合室に入りましたら、未見の人で有つても別に遠慮は入りませんから、當り觸りの無き會話を交はし、食堂の開かるゝのを待ちます。
んで、そのエスコートしなきゃならない異性が面識の無い場合があるのか…。
この手のパーティーは夫婦恋人の知己をエスコートして行くカップル前提か、そうでなければエスコート対象の不要な個人参加かのどっちかと思っていたので、当日エスコート有り前提だが当日エスコート対象が配される形式は不思議。
なんか闇鍋というか出会い系というか合コンというか…。