茶室考8

天井について考察があるのはめずらしい。

天井についてはついつい、作意の有りすぎのうざったさから食わず嫌いになりすぎる。

住宅に於て賓客を寓する「礼の間」とか家族たちの居間、台所と云ったものが一つの建築の内に取り入れられたのと同様に、茶室は最初から四畳半の広間にしても、侘草庵にしても、この小さな建築の中に、書院から住宅に至るまでの構成を意識的に取り入れて計画されたものである。
この構成を天井にも応用して茶室の天井の真、行、草が生まれたものである。

なるほど。でも、礼の間にはガスコンロを設置しないし、コタツも置かない。
茶室の横に水屋があるのは普通でも、水屋は茶室にはならない。

ちょっと牽強付会ではあるまいか?

床前の天井は、平天井にして礼の間を意味する所の貴人の座で、位も真であるが、この板張棹縁平天井は主として書院四季の広間の茶室に使用する形式である。
これを草庵化したものが、「ノネ天井」又は「ヘギ天井」と通称のもので、杉又は椹のヘギを張り竹又は細丸太棒縁を使用する。
にじり口の上は、一般に掛込天井とするがこれは一種の化粧屋根裏と云った感じを表したもので位は草で、住宅の玄関の軒裏を意味したものである。
つぎに亭主点前座の上の天井は、一段低くして菰か又は蒲等の野趣的なものを選ん
で張った落天井にするのが普通で、貴人座に対して謙譲の意を表して一段低くし、位も行に戻って

あーーーーうるさい。

せっかく賓主が社会的な地位とかはなれて「茶人として付き合える」茶室で、なんでいろんなうっとおしい理屈を持ち込まなきゃいけないのだ。

やっぱり侘び茶室の天井を多彩に構成するのは好きになれないや。