ス
南方録の会記に頻出する「ス」の一文字。
これは「又」であり、「そして」程度の意味であり、一般的な風習ではない(でなきゃいろんな研究者があーでもないこーでもないといわない)が、実山の周辺では行われてきた記述法である、という。
これはおそろしいことである。
なぜかというと次のどっちかを意味するからだ。
- 実山が南方録の会記を読みやすくするために、南坊宗啓の著書を筆写する際に独自の記法で転記した。
- 実山周辺の関係者が、南方録の会記を書いた。
前者であれば、実山は南方録を筆写する時に、原書に忠実でなかったことになる。
後者であれば、南方録は実山周辺の誰かが書いたものであって捏造確定である。
仮りに好意的に見て前者をとったとしても、原書に忠実でない筆写をした段階で「茶道の聖典」とか言えなくなるからだ。
でもまぁ普通に考えて後者だよなぁ。