貝の切り方

螺鈿をする時の貝の切り方のノウハウ。

まず最初にやるのは方向チェック。

光に当てて良く光る方向を確認し、どこに貼ってどういう視線で光を浴びるか計算し、取る方向を決める。

次に下絵の写し方。

青貝などの薄い貝は透けているので、下絵の上に貝を置いて、下絵を鉛筆でなぞってやると良い。

白貝などの厚い貝はこの方法が使えない。下絵をきれいに切りぬいて糊で貼ってやる。で、下絵のキワまで削ればよい。糊はあとで水洗いすれば落ちる。

そして切りだし方。

薄い貝は、モーターツール等で削ると粉々になる。アートナイフで切るとパキッと折れる。結局、古来から伝わる方法が一番だった。その方法とは、棒の先に木綿針を差し込み、けがいて切る事だ。やってることは縁日の型抜きとおんなじである。

厚い貝は、モーターツールが簡単。切断砥石の面で削ると面白い様に削れる。ただし、歯医者さんの匂いが部屋を漂うぜ。