近代数寄者の茶の湯の師匠

明治、大正期の数寄者の師匠を調べてみた。

名前 師匠 流派
高橋箒庵 川部宗無、藤谷宗仁 表千家
益田鈍翁 ほぼ自己流?
松永耳庵 自己流?
益田紅艶 川上宗順 江戸千家
益田非黙 川上宗順 江戸千家
馬越化生 江戸千家
三渓 不明 不明
根津青山 不明 不明
住友春翠 不明 不明
安田松翁 不明 不明
畠山即翁 不明 不明
五島慶太 不明 不明
川喜田半泥子 久田宗也 表千家
平瀬露香 一指斎宗守、木津宗詮 武者小路千家
小林逸翁 不明 表千家
村山香雪 不明 藪内流
野村得庵 不明 藪内流
藤田香 不明 不明
湯木貞一 不明 不明
岩崎彌之助 久田宗也 表千家

かなり精度の低い調査で不明点も多いが、こうやって並べて気付く。

裏の影が薄い。

他流派がなんとかかんとかやっているのに裏だけ何が起きてたんだろう、とか思って調べてた。

この時期の家元は又(玄少)斎。明治4年に角倉家から迎えられて、一番ドンゾコそうな明治20年代15才の息子に家元譲った。継いだのは圓能斎。新婚で東京出て貧乏していた。

角倉家は小学校の社会で学ぶような有名商人。パトロンにしたくて迎えたら、いまいちだったのか?んで、子供がある程度育ったら隠居させたんだけど、もう京都では見放されて東京に出たのか?んで、パトロンがいなかったからこそ、ニッチとして学校茶道に参入、今の地位が築けた、という事だろうか?

なんかドラマティックな話じゃないか。小説にすると面白いかもな…とか思っていたら、宮尾登美子「松風の家」に辿りついてしまった。…そりゃまぁ宮尾登美子がほっとくわけないか。

だが、この本まだまだ読んじゃいけない気がする。宮尾登美子は筆力が凄いので、ちゃんと歴史を学んでから読まないと、コロッとだまされちゃうからなぁ。