松風
あのしっとりもっちりした食感。複雑な味わい。うまい。うますぎる。…京銘菓だけど。
それはさておき、全国の和菓子屋を巡っていると、松風、という菓子銘で、割といろんなタイプのお菓子がある事に気づく。
パリパリした薄焼煎餅タイプであったり、ロールケーキみたいなのがあったり。桜餅以上にいいかげんである。
茶道全集巻の七 懐石篇「日本菓子」高濱平兵衛に以下の記述がある。
表面は罌粟の実を散布し、稍々凹凸状と相俟つて一種雅趣あるに反し、裏面は鍋肌の滑かなるものである。
裏面のいとさびしきを見て裏(浦)さびしいと云ふ情趣を巧みに云ひ現はしたものである。
駄洒落かよ!
ってことで、菓子としての定義はいい加減なわけだが、表裏がないといかんので形状的にロールケーキタイプは駄目だろうなぁ。
ちなみに落雁の名の由来は、徳力彦之助によると「当時、落雁という言葉が流行語だったから」だそうである。それもそれでなんだかなぁ。