割箸

割箸は、江戸時代から使われているグッズである。


私の持っている天保年間の伝書にも懐石の説明に「割箸付ル事」とか書いてあるので、茶道に取り入れられ、普通に使われて来たのだろう、と思う。


さて、「エコ」という立場から、割箸の使用を否定し、マイ箸持参の人、というのが世の中にはいる様だ。

これは多分、80年代中盤に始まった風習だと思う。


生田直親の小説「199X年自衛隊壊滅す」。この本にマイ箸持参の学者さんが出て来た、というのが私の記憶でたどれる一番古いものなんじゃなかろうか。

なお、これは1985年の小説で、北海道の自衛隊がカラスを駆除しようとして、仁侠カラスの集団と全面戦争になり、目玉つつかれて全滅する、というバカ小説である。


それはさておき。


割箸の不使用が実際にエコであるか、そうでないか、に関しては様々な議論があるが、ここでは扱わない。


ここで扱いたいのは「エコじゃないから割箸は使わず、茶事にマイ箸持ち込む」という茶人はいるだろうか?という事である。


懐石でおもむろにマイ箸出したら亭主の気分害しそうだよな。