うさぎ

懐石では、古来畜肉を出さない。

…というか、近代までは畜肉は一般に食われなかった。

もちろん魚肉鳥肉は食されていた。懐石にも出されていた。


で、本題。


うさぎはどうなんだろう?


「うさぎは鳥扱いで『一羽、二羽』と数え、食肉とした」という話があるので、懐石に出てもいいんではないかと思う。


こういう時、懐石メニューの記載では他の追随を許さない松屋会記。

ざっと見、ウサギ肉の記述はない。

…御免、嘘。

久政会記の天正十五年までしかチェックしてない。めんどくて。
…DB化したいなぁ。


まぁ、そこまでの範囲ではウサギらしいものは無し。

やはり懐石にウサギは出なかったのだろうか?


しかし考えてみると、執拗なまでに懐石を記録してくれる松屋一門だが…もしうさぎが鳥扱いであれば、松屋さんは鳥肉を食べないので、亭主が松屋さんに遠慮してウサギを出さないでいる可能性がある。


また、松屋さんは鳥汁を賞味しないから、具材に関しては全然大雑把な可能性もある。つまり「汁 鳥」の記述にウサギ肉が含まれている可能性がある。


って事で結論は出せないのであった。


ところで、会記にイルカ汁、クシラ汁が結構出ている。イルカやクジラは魚扱いなんだろうなぁ。