『茶道長問織答抄』を読む2 掛物

是より、幸長、古織部殿御尋候覚

一 墨跡の覚、ふうたい左を上に成様に重ぬるなり、
一 掛候時、緒右によする、
(略)

幸長が質問した件への解答である。


掛物をどうするか、というのは伝書に非常によくある質問で、織部の解答もごく普通の解答なのだが、疑問点がひとつある。


当時の大名が自身で茶会をするとして、掛け物を掛けたり、巻いたりするのだろうか?

その辺は茶堂に任せるもんじゃなかろうか?

それとも、掛物を人前で掛ける機会が大名クラスにもあったのだろうか?