茶碗談義2 茶碗の産地

我が茶碗が支那朝鮮の寫し物に堕するのは當然であるかも知れぬ。
然し此所に新方式を開拓したのが仁清で、之に従つたものが乾山である。
朝鮮から出てゝ、全く新しい日本茶碗を造り上げたものは樂茶碗である。
樂は茶碗發達の最高峯でなければならぬ。
樂燒に比すべきものは、支那にも造られていなければ朝鮮にもない。
樂あるが故に我國産茶碗は、初めて模倣と追従から離脱することが出來たのである。

筆者は楽焼大好き人間らしいのだが、褒め過ぎな気がする。

高音焼成の技術があるのに、わざわざ低温焼成のヌルい焼物焼かないよな。

楽焼がそんなに優れた焼物なら、もっと日常雑器に使われててもおかしくないのに、身の回りに全然ない。

割れやすく剥離しやすい楽焼は、道具を極端に丁寧に扱う茶の湯でしか通用しないんじゃないかい?