宗旦聞書11 心得の事
一、当座怪我あやまちするとも少しも心にかけず其の座にて二度思ひ出すべからず
怪我は誰人もする事也され共一座のさまたげとならば心懸専要也第一不断の嗜薄き故なり
又しれぬ先の事思ひ斗らふべからず唯つかふ所に心を入れて脇へ心をちらすべからず
放心になれば手前所作弱くなるものなり
何か失敗があっても気にすんな。思い出すな。
誰だって失敗するもんさ。でもそれで場が淀んだら困るだろ?
心がけが大事。日頃の練習が足りないからそうなるの。
あと先のことを思ってくよくよすんな。気が散ってるとお点前が弱くなるぞ
…
宗旦聞書に書かれている様々な警句は、ほとんど新味のないものだ。
でもこれはちょっといいよね。
お茶は失敗しない事が前提になりすぎている気がする。
お茶の先生方からしてみれば、失敗のリカバー策ばっかり覚えられるよりは確実な動作ってのを生徒に要求したいよな。
でも現実はそうもいかない。
この警句の様な話はもっとあっていいと思う。