東京の茶どころ

京都の表千家裏千家武者小路千家の場所は、それぞれ水脈の上に立っているのだ、という説がある。

では東京の各流派の所在は、どんな基準で立っているのだろうか?

主要流派の東京道場や本部をマップに置いてみた。

屋根千の不忍通エリアと、神楽坂市ヶ谷台エリアの二つに分かれている事が判る。


まず一つ離れているのは藪内流。
正式に東京道場は無い模様。でも初釜の場所は築地本願寺。経済的には本願寺、茶の道統としては千利休と、なにかと寄る辺の必要な藪内流らしい話だ。


東のエリア、このエリアに3軒集まった理由は偶然に近いかもしれない。


官休庵東京稽古場は文京区千駄木3丁目。たぶん場所の提供を受けただけなんだと思う。


分裂した江戸千家台東区池之端と文京区弥生町。
東京土着組としては下町が近い方が有利という事だったんだろうが、こんな近くでいがみあっているのか?と思うと情けない気持ち。



西のエリア。


遠州流は新宿区若宮町26。神楽坂の附近にある。


裏千家東京出張所は新宿区市谷加賀町2丁目。存在感の薄い東京茶道会館といっしょに存在する。


表千家東京稽古場は東京都千代田区二番町。すぐ近くにある裏千家戸田即日庵と鎬を削ってそうだ。


日本茶道学会は新宿区左門町。実質信濃町にある。


これらの道場が神楽坂から市ヶ谷台、四ツ谷に向かう高台にある。理由は判らないけど、この高台には茶の湯宗家を引きつける力があるんじゃないかと思う。
もしかすると湧水と関係あるのかもしれないが、たぶん違うんだろうな。


ただし新宿区左門町のは、この地域の「学会」を引きつける力のせいかもしれない。