プロフェッショナル仕事の流儀 新春スペシャル

樂吉左衛門密着取材。

樂さんの作業風景がいろいろ見れて面白かった。


箆削りの風景とか見れるとは思わなかったし、作業場に失敗した茶碗を置いて、こうはすまい、としているのも面白い。前衛的な茶碗を作る時は、同時に伝統的な茶碗も作る、というのも驚きだ。
また、樂美術館の花は樂さんが入れているみたいだった。毎回素敵だなと思っていた。


年に2回の焼き。「夜を徹した作業は続き」とか言ってるけど、一つ数十分で焼ける世界でしょ?登り窯まで数日焼き続けないと茶碗一個が焼けない焼き締め陶の人が見たら怒りだしそうな内容だ。

あと、楽工房のありようとして、水簸から釉薬まで一人で実施し、焼きの時だけ職方の支援が入る。この職方って、どこの誰で、普段はどうしている人達なんだろう?それで食ってるとも思えない。
親子ですら作り方を教えない樂家の方式では当然、徒弟制度の取りようもないので、弟子ってことではないと思う。
あ、そうか。このやり方だとそう簡単には脇窯も生まれないな…。非生産的なあり方だな。


激しい茶碗から静かな茶碗へと揺らぐ樂さんの心が垣間見えて面白かったが、一年かけてちょびっとしか作れなくても食っていける、それだけのネームバリューが最初から約束されているんだもの…表現者として悩む余裕もあるわな。贅沢な苦悩だよな…。