講座日本茶の湯全史2 平安・鎌倉の喫茶文化

橋本素子著。

アジア文化圏の枠内にある日本には、大きくいって過去三度、当時の先進国である中国から喫茶文化が将来された。
一度目は文献上の初見が平安時代前期、唐から茶を煮出して飲むことを特徴とする唐式喫茶文化が将来された。
二度目は鎌倉時代前期、宋から抹茶(粉末茶)に湯を注ぎ飲むことを特徴とする宋式喫茶文化が将来された。この飲み方は「点茶法」とされる。
三度目は江戸時代前期、明から葉茶を湯に浸しそのエキスを飲むことを特徴とする明式喫茶文化が将来された。この飲み方は「淹茶法」とされる。

非常に簡にして要を得た整理ではないだろうか?

ここから後はおなじみの「日本後紀」の話で茶の将来を。「喫茶養生論」で茶の利用を。「金沢貞顕書状」で茶の文化のひろがりを紹介する。

これはまぁ普通かな。

野茶のような代用茶文化に関しては範囲外か。残念。