講座日本茶の湯全史11 中国喫茶史

高橋忠彦著。

茶経と煎茶は割とどうでもいいので割愛。

唐の茶文化が煎茶(煮茶)を中心としたものとすると、宋代は、点茶文化が発生し、高度に発展し、衰亡した時代とみることができる。

そうそう、それですよ。
さて、宋で流行した茶の文化と言えば

「茶は唐に至りて始めて盛なり。近世は湯を下して匕を運らし、別に妙訣を施し、湯紋水脈をして物象を成さしむ者有り、禽獣虫魚花草の属、繊巧たること画の如し。但し須臾にして即就ち散滅す。此れ茶の変にして、時人は茶百戯と謂う」

ラテアートかい!

さて、以上述べきたったように、点茶文化は宋の皇帝を含めて、宮廷文化として隆盛を誇ったのであるが、一方で寺院文化と点茶の関係も無視できない。

ということで、一番興味のある「寺のお茶」。

各人があらかじめ茶末の入った盞を持ち、別の人物が湯瓶を持って注いで廻るという喫茶形態であったことがわかる。

そういう意味では、宋代の寺院茶はちゃんと四つ頭茶会に受け継がれ、現代に伝わっていると言える。

しかしそうであれば、寺院の茶礼には台子は必要ないという事になり、中国から台子を招来した…という話が宙に浮いてしまうのだけど…