茶道規範73 要録 喫茶の法
濃茶ヲ點メ主出シタラバ衆中ヘ一禮シ次ニ亭主ヘモ一禮有テ少シ手早ク喫ベシサメザル為也
(略)
この辺は今と違わない。逆に言えば濃茶が冷めちゃう!という心配は、300年経っても解消されていないわけだが。
茶ヲ請取テ色ヲ見深ク謹デ可戴
呑其口ノ付タル所ヲ能々拭テ傾ケナガラ次ヘ手渡シニスベシ
次客に手渡す時に傾けながら手渡しする理由が判らない。
お茶を一箇所に寄せておくのだろうか?
次モ無辭退早ク受取主ヘ一禮シ我次ヘモ色代メ同ク謹デ戴ベシ
先客ノ飲口ヲ不可違次々ヘ渡ス事同然
(略)
次客、次々客と同じ所から呑む。いかにも千家系である。
尤人ノ茶ヲ戴ク時一禮不可有
是先客ヘノ禮ニハ非ズ
茶ヲ戴テ主ヘ謝スルナリ然ル所ニ衆中ヨリ一禮アルハ主ヘノ禮ヲ奪フ成ベシ
(略)
他客が亭主に礼する時に、相客が礼をすると、それは亭主への礼を奪う事。
まぁ今だって実際起きがちな問題ではあるんだけど、この時代からこの問題はあったとは……。