数寄屋図解事典8

くさりのま(鎖の間)
鎖の間は「不白筆記」によれば、客来の時料理をするところで、数寄屋を建て次に水遣、鎖の間を建て、この鎖の間には長囲炉裏をつけたのがよいと示されている。
「雍州府志」にも千利休の宅には鎖の間を設けてあって、炉の上に鉄の鎖に釣釜を掛けてあったことを記され、いわゆる配膳を準備し、煮炊きもする室といわれている。
(略)

鎖の間は料理をする場所だったのか…。小間と書院をつなぎ、小間から書院へ移動する途中に茶を楽しめる、というカジュアルな書院としての印象だったが、水屋の向うにある料理スペースだと、水屋を通り抜けないといけないので雑多な感じになってしまう。
「鎖の間」という名称の、いろんなものがあるんじゃあるまいか?

くちぎばし(朽木橋) 露 Dead wooden bridge
庭園の池泉の一部に架け渡す橋の形式で、杭、桁、橋板などすべて朽木のようにして工作したものをいう。

こええよ!渡りたくないよ!英訳も酷いな。

くらまいし(鞍馬石)
露地の庭石としてもっともよく好まれる石で、沓脱石、飛石、踏段石、水鉢、灯籠などにもちいられる。
京都市北区鞍馬花背旧峠、鉢ヶ谷付近の交通不便な山腹の土中から掘り出されている。
全面が飴色がかった鉄サビ色で、石理が薄くはげ、深い雅趣があって本鞍馬といい、古くから茶人に賞用されており、普通天然の形ででるものを「イモ」と俗にいっている。
(略)

良く見るかーちゃんの弁当みたいな茶色いまだらの石。
「交通不便な」という部分に著者の怨みが篭っている。

「この沓脱ぎ石、いいイモですなぁ」とか知ったかぶりすれば使えますね。