家庭料理講義録十月号紅葉ノ巻4

外国の料理に関する2点。

まず「西洋料理大意 エンツリースの料理」の章。

コロツケツトの色々(Various Kind of Croquettes)
コロツケツト」は、單に挽肉でばかり料理するものではなくて、魚肉や、時に野菜で造る事も有ります。

コロッケはかなり一般化していた模様。でもこの本の出た年には鈍翁の子、益田太郎冠者が「コロッケの歌」をヒットさせていた筈。
コロッケという名は一般的でなかったんだろうかしら?


次に「日本趣味の中華料理」の章。

▲鍋貼

材料(豚腿肉、醤油、日本葱、生姜、メリケン粉)
豚の腿肉五十匁を薄切りにして、丁寧にたゝき、(略)
フライ鍋にラードを中匙に一杯入れて、全體に廻し、其の中へ右の團子をいれて、兩面をザツトやき、其の鍋へ水五杓を注し、鍋を揺り動かしながら煮たて、煮立ったなら醤油を一勺注して煎りつけ、皿に盛って供するのであります。

餃子、というものは戦後の引き揚げ者がメジャーにしたという話は本当だったんだなぁ。
用語そのものが出てこない。焼き方の最後もちょっと違うね。


日本は中国方向より、西洋の方を向いていたのがよくわかる。


太郎冠者くらいしかお茶の話に関係してないなぁ…。