初釜

去年の1月26日に、佐々木三味の“茶の道五十年”の紹介をした。

http://d.hatena.ne.jp/plusminusx3/20090126

この本では現代のそれの様な社交イベントとしての初釜は昭和4年からとあった。


手元に“點茶大率心得書”という手書きの小冊子が有る。本文タイトルは「茶ノ湯独稽古我傳」奥付に「明治三九寫本」とある。得体の知れない本では有るが、少なくとも明治39年よりは古い内容だろう。

これには茶の湯の年間スケジュールについて触れた部分が有り:

大福ト称スル:一月一日ヨリ十五日迄ノ茶会也
春茶ト称スル:一月十五日後也

ちなみにこの本、太陽暦ベースである。

明治の頃には「初釜」というイベントは意識されていなかった傍証と考えている。

旧暦だった頃は九月に口切、一月に正月だったんだろうなぁ。それに比べ、十一月に口切、一月に正月ってのは間隔短いし、さらに二月に旧正月まであると正月多すぎではないか?と思う。