古事類苑6 口切の延期

客之次第より:

一年の内に主君或は大名貴人などの口切の御茶可被下約束ありて自然延引有て五六月までも相のひて、壷をとりよせ口切あらばあつくともひとへ物きるなり、亭主ももちろん著事本なり、

偉い人が口切に招いてくれたけど、偉い人側の理由で延期された時。しかも秋の口切が冬過ぎて春過ぎて夏まで延ばされた様な場合は、暑くても秋っぽい恰好してきなさい。


ということか。ひでぇ。

確かに偉い人は忙しい人でもあるから、予定が繰り延べになる事もあろう。口切はやっとかないと、外のお茶事に切り替える訳にもいかないのかもしれない。
そして招かれた身としては「やーさすがに時期外れなんで、今年は無しにしませんか?」とは言いにくい。

しかし、真夏の口切か…。

こういう注意事項があるっていう事は、こういう事態がそれなりにあったって事だろうなぁ。