茶道筌蹄

茶道筌蹄は如心斎の弟子、 黙々齋主人こと稲垣休叟の書いた茶道書である。

このブログでも紹介したことがある「茶道早学」他の明治の茶道書の、かなりの部分がこの本を種本にしているようだ。

おそらく、明治の初めの時点での市井の茶の湯、というのは表千家のものだったから、至近の表千家茶道書をみんな引用しまくったのだろう。
著作権、という考え方など皆無の時代だったから。


残念ながら「茶道筌蹄」は現代語訳が出ていないようだ。

これは現代の茶の湯裏千家にシフトした為、中途半端な時期の表千家茶道書など需要がないと判断されたからだろう。

…俺はそうは思わないんだけどな。


さて、もっと残念な事がある。私は刊行本の「茶道筌蹄」を持っていない。
写本を持っているのだが、「抜書」と書いてあるので、どこまで正確か自信がない。

とはいえ、茶道筌蹄に向き合っておかないと明治の茶書を読む行為に無駄が出てしまうので、ちょいと不完全ながら読み合わせてみようと思う。

…明日から、だけどね。