ポリタン族

せっかくの京都。染井の水を汲みに行く。

楽美術館から梨木神社まではさほど遠くない。御所を挟んで西東の位置関係にある。今出川通りを経由してワの字に走ればいいだけ。

しかし、梨木神社で待っていたのは水汲み待ちの長蛇の列だった。

全国の名水で出会う、いわゆるポリタン族という奴である。

彼らは巨大なタンクを複数持ち込み、延々水を汲む迷惑な奴らだ*1

『一人5リットルまで。順番を守ってお並びください』と貼紙してある。5リットルってのもさすがの数値。釜に入れて水指に入れて不足しない量。でもそういう配慮無意味。彼らはそんなの守らない。そしてお礼にお参りしたりお賽銭を入れてったりもしないのだ。

染井の水の取水口は一つ。流量も少ない。20〜30分待ちは確実だったのであきらめた。私が汲みたいのは点て出しのお茶に使う1リットル程度に過ぎないのだが。

こいつら名水で風呂にでも入る気か?

帰宅途中に遠回り。水無瀬神宮へ移動。水無瀬神宮はよく三千家の家元が献茶している神社。ここの名水、『離宮の水』を汲む。お礼のお参りをして帰ろうとすると10リットルタンクが6つばかりやってきた。危ないところだったぜ。

離宮の水は甘すぎもせず、ざらつきもなく、お茶の味がストレートに出る系の名水である。

…といっても本質的に山崎山麓の水なので、自宅の水道の水源と同じなのだった。ま、近年、水道水は川の水混ぜるようになって味が落ちたので、懐かしい味ってな感じである。

*1:ぐぐると20リットルを22個、とか得意気な話いっぱいでてくるぜ。悪びれやしねぇ