上田宗箇流茶の湯 入門編4 曲割
上田宗箇流のカネワリ。
これを見て判る事。
- 亭主は炉壇の隅を向く
- 炉縁の線より向こうに体を置かない。
- 建水は炉縁の向こうにはみださせてもよい。
- 柄杓は炉を三等分した右の線に交差させて置く
- 水指は畳の中心線より少しこちらに置くが、どのくらい前に置くかは畳の分割線では決まっていない。おそらく炉の線から水指の前面まで畳何目、という目安があるはず。
- 水指の中心線と炉の角を結ぶ線は、上記の理由から割とあいまいな線になる。
- 水指前の、茶碗と棗の置きあわせ位置は、畳を6分割した中央の2ブロックの、それぞれその中央。
さて、このカネワリ。一見、南方録の曲尺割に似た、畳に五本線を引くカネワリだ。
だが、南方録のそれとは運用が違う様である。
上田宗箇流では、茶碗や棗の位置は、畳に五本線を引いた、さらにその中心線に位置する。南方録でいうところの五陽六陰の陰のカネの上に配置される。
南方録の曲尺割ならば、茶碗や棗は水指に括られるとして水指との位置関係に左右されるだろう。だが上田宗箇流の曲割では茶碗や棗も畳上の絶対位置で指定である。
南方録の曲尺割を下敷に作成した配置ルールなのか、その逆なのか?それとも南方録と上田宗箇流、双方の源流になった配置のルールがあったのか、非常に気になるところである。