普齋書入便蒙鈔12 三露

昔、江岑夏書の頃は三露ではなく二露だったと書いた。
http://d.hatena.ne.jp/plusminusx3/20120212

茶道便蒙鈔はどうだろうか?

まず客が来る前。

第十 廬地の事
一 水を打つ事

懐石が終わる頃。

第十四 膳出す事
(略)
一 食の湯を出す時分に。廬地へ人を出し手水の水をかへてよし。
(中略)
此時水を打へし。寒天の時分ハ少打てよし。

そして客が帰る前。

第廿一 所望炭仕樣の事
(略)
一 炎天の時分は客立前に。
必廬地樹木まても水を打たるがよし。

こうやって見ると水打ちのタイミングは南坊録の三露と変わらない。

但し客が帰る前のは暑い時期だけの様だ。

普齋の朱書も同様。

イカニモ暑天ノ時分幾度ナリトモ水ヲウチテヨロシ

実用的には、中立前の水打ちで充分用が足りているという事だろう。


江岑夏書から茶道便蒙鈔まで20年程の差があるが、この期間に変化があったんだろうか?