炭を熾こす。

火起こしに炭を入れる。
ガスコンロの火に掛ける。
炭の下半分が赤くなる。

「よし。このくらいでよかろう」

火起こしを風炉に持って行く。
少し赤い炭を灰の上に置く。

…消える。

告白しよう。炭がこんなに難しいものとは思っていなかった。ちくしょう。

とりあえずトーチであぶってみた。灰が飛ぶ。だめだ。

しかたねぇ。ネットでいろいろ調べてみた。

炭に楽に火を熾こす方法…炭に着火剤を塗って火を付ける。バーベキューではそれでいいかもしれんが茶道ではやっちゃ駄目だな。

あるページには炭が燃えるには15分くらコンロで火起こししなきゃならない、と書いてあった。ひえぇ。

しかたねぇ。

15分。あぶってみた。

炭は燃えながらバチバチと弾け、粉々になりながら赤熱しはじめた。
コンロの火口の廻りには弾けた炭の粉で小山ができた。

それでも、炭がただ赤くなっただけでなく、炎を上げ始めた。

「よっし。このくらいでよかろう」

火起こしを風炉に持って行く。
燃える炭を灰の上に置く。

…しばらくすると消える。

ほんと、難しいぜ。

判った事:

二つの炭の赤熱した所を向かい合わすと、熱が逃げにくくなり、消えるまでの時間が伸ばせる。
でも二つの炭は少し隙間をあけないと酸素供給できない。
息を吹きかけると炭はより燃えるが、灰も飛ぶ

灰型とか炭の置き方とか、茶道の教えるいろいろは、もしかすると、それなりに合理的なのかもしんないな、と思うようになった。

ま、炭の品質が悪すぎる、というのも問題かもしれない。
出直しだ。