茶室のくらがり
昼ご飯代りに風炉で餅を焼いていて思った。
…炭が熾こっているのか全然わかんねぇ。
冬とはいえ、正午の日差しが窓から差す部屋では、炭の出すあの弱い光、あのあかあかした感じは見えなくなってしまう。
手をかざすと暖かい。
香ばしく焼ける餅の素敵スメルが立ち昇り、餅には十字の焼け目が付く。
だから、絶対に、炭は熾こっている筈なんだ。
…でも全然わかんねぇ。
その全然わかんねぇ、という事に対し、かなりのストレスを感じる。
それに対し、夜、周囲が暗くなってから、あかあかした炭を見ると気持ちがなごむ。
換気には気を付けんと、いかんけどな。
茶室が暗く作られる理由の中に、炉や風炉の炭の火が良く見えるから、というのがあるのではないだろうか?とか思った。