京都美術大観 茶室8 22.桂離宮御茶屋松琴亭

八窓なので遠州好み扱いの松琴亭であるが、本書ではけちょんけちょん。

屋根の構造、用材の時代化、間取の取方、手法の細部等を考察するに、遠州時代のものとは思はれず、又遠州の特色少しも現はれず、全く千家流儀に近き手法にて、
(略)
六窓又八窓と云ふ事も、初めに佛教より出でたる教に偶然相當したるにより妙味があつたが、後には、無駄な窓をも強ひて作りたがる傾きがある。

「窓開けりゃいいってもんでもねーんだよ!」みたいな評価が面白い。

この茶室は桂離宮の造営時期より後世のもの、というのが本書の評価の模様。