玉川遠州茶道秘訣抄10 七種蓋置會釈の傅

印の蓋置

印の蓋置は字頭を向ふにして俯けて棚の上に飾る
柄杓建水にかけ持出
印を棚より卸し字を上坐の方へ向け定めの所に筋違に置
柄杓を引一礼釜の蓋取時帛握り込印を俯け字頭を向ふにして置なり

多くの流派では、道具は亭主正面に扱い、客に出すときに客正面にする。

でもこの流派では、印の蓋置を、印面を向うにして飾り、客には印面を向けて出す。

結構不思議。

隠家蓋置

隠家は 小五徳とも云 爪一つ我か前にして棚に飾る
(略)
小五徳は刑家に似たる故隠家といふ
亦女のかねを温むる時用ゐる故隠れ家といもいふ

隠れ家の名称の異説。

釜の蓋が置かれた五徳蓋置は、牢屋みたい、ということだろうか?後ろのはもっとよくわからない。私が読み下せてないだけかもしれないが。

以上七種という
扱い四畳半點前を以て是を定む
飾り師傳を受くべし
利休流には印の蓋置を除き三ツ葉を用ゐるなり

微妙に利休流を気にしているのが可愛い。

「先生、でも千家さんでは」みたいな質問、受けるんだろうなぁ。