茶杓の湯矯め

火矯め以外に湯矯めも試した。

いつもあまり柔らかくなってくれないので、今回は圧力釜で10分程煮てみた。

蒸気を強制排気し、熱々の所をシリコンの鍋掴みで掴んで曲げる。

すばらしくグニャグニャ。感動的な程だ。


水で急冷して、乾燥させる。


数日後:

あれー?腰が伸びた?
せっかく曲げたのに、まっすぐだ。


…たぶん、こういう事。


火矯めも湯矯めも、水に数日漬けた竹を使う。


火矯めは数分火であぶる。だから竹は温度上昇すると同時に水分を失い、焦げる。

矯める部分は乾燥しており、冷却されることで状態が固定する。
数十秒の浸水で曲げた部分が再度湿度が上がる、というほどのこともない。


しかし湯矯めは、水分いっぱいのまま温度上昇させ曲げる。

水分が多いので数秒冷水につけたからといって冷え切らないし、濡れているのでほっておくと腰が戻る。


湯矯めの場合、曲げてから乾燥させる間に伸びない様、紐などで固定しておく必要がある様だ。