庭園入門講座7 岩石・庭石・石組方法2

昨日の続き。

著者の石愛がすごい。

人というものは物心ついて初めは花をあいするものである、
もとはその国固有の花を、ついで物珍しく外来の花にと心をむける、
そのうち花から転じて樹木に目がうつる、
それも或る年代のうちだけ、最後に愛着を感ずるのは石である。
それは年齢と教養とによる。
石を愛し、石のわかる子供というものはおよそ見当たらない。

石を愛さないのは未熟な野蛮人であると言わんばかりである。


さらに、庭石の組み方ハウツー本の「序」としては謎の蘊蓄が。

明治百年を祝っている今日であるが、江戸時代も終わり、明治時代を迎えた当時にあっては江戸市中の混乱を予想し、およそ石など相手にしてはいられなかった、
庭石や灯篭は、捨て値同様に売り出され、誰も買い手がつかなかった。貴重な庭の記録なども同様であった。
その石に目をつけ買い占めを行ったのは東京向島長命寺近くに住んでいた植木屋佐吉である。
しかしいちおう東京は治まって生活に不安もなくなったが、庭石などの値段が出るのはさらに治安が進んだ頃でなければ期待できない、佐吉の買い占めた石もいっこう売行きの見込みは立たない、その損分をとりかえそうとして、当時売行きの盛んであった長命寺の桜餅に対抗して考え出されたのが言問の団子であるといわれている。

言問団子にそういう秘密があったとは…。

あれ?最初から石なんて買わずに団子作っときゃよかったんじゃ?