茶道規範31 聞書 茶を立る事

茶道便蒙抄、聞書変わらず、こんな始まり。

一 柄杓蓋置持出圖の所に置き客へ膝御直しの辭儀あるべし。扨主もとくと居直るなり。
(略)

江戸時代も、大正時代も、お茶を点てる時は「気を付けィ」なんだ…。
つまり、お茶を点てるって事は凄く真剣なこと、という扱いである。
うちの流派は「お楽に」なので、逆だなぁ。もてなし重視なのか?

聞書にのみある項目。

一 釜のふた熱く取がたき時は茶巾しぼりたヽみて茶わんの縁にかけ置、茶巾にて蓋を取るべし
(略)

大正時代の方が「ぬるく」なっていて、素手扱いしないでよくなったっぽい。


茶道便蒙抄には「柄杓の置き様」の項目があり、これは聞書にもある。
「柄杓の取り様」は聞書のみに追加された項目。

一 柄杓取樣の事。茶へ入る湯又は水を汲む時は杓の節の所横より取て左の手を添へ改め持事爐の時と同前なり。只取る時は引柄杓を戻すやうなる手の心持にて柄先を中指に載せ直に節際までつたひ持かたむるなり。幾度にても此の如し。

大正時代の宗偏流では茶に入る湯/水は同じ扱いで、それ以外…茶に入らない湯とは違う様だ。今はどうなんだろうね?