2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「はるがすみ」

我楽多籠

高橋義雄/箒文社/1914年。箒庵の、様々な趣味に対するエッセイ集。その中の茶湯についての項目に、箒庵の茶の師事歴が記されている。 私が茶湯を始めました時は亡妻の存生中で、茶は至つて好物で、手前は表千家の青木政子と申す婦人宗匠に稽古し、 (大幅に略…

「うめのか」

お茶杓拝見

瀧静夜/龍吟社/1948年。終戦直後に出版された、茶杓の銘に関する本。 様々な作者の様々な銘を研究した本でもあるのだが、前半の茶杓論こそ筆者の真骨頂だろう。 「お茶杓は」と云ふと、殆ど十人が十人、必ずきまつたやうに「春風」とか(中略)兎に角小氣のき…

「みずぬるむ」

無適斎日録 昭和二十一年

河原書店/久田宗也/1978年。久田無適斎の三十三回忌に出版された、無適斎の死の直前半年あまりの日記。 無適斎が亡くなったのは昭和21年9月。戦後の窮乏の時代のお茶の先生の生活、というのがいろいろ偲ばれる。 まず、お稽古場としては菓子が不足しているの…

「ばんとうえ」

ぐるっとパス2010

ぐるっとパス2010が発表されてました。http://www.rekibun.or.jp/grutto/index2010.html 館名 09年→10年 石洞美術館 新規参入 東京国立博物館 維持 三井記念美術館 維持 大倉集古館 維持 泉屋博古館分館 維持 出光美術館 割引に変更 サントリー美術館 撤退 …

「おたいまつ」

羽根

最近は私も、羽箒を使う様になっている。進歩だ。棚を掃いて〜座を掃いて〜釜を掃いて〜炉縁を掃いて〜…なんてやってます。 ついでに羽箒でビッとあらぬ方向を指す。「げぇっ孔明」って感じ?…いや、やってませんが。先生の目が恐いし。羽箒、チョットカッコ…

「ころもで」

趣味悠々「茶の湯表千家一期一会」第6回

中村昌生さんの解説する茶席の話。…いやいっその事、それだけで全8回にしてくれたらいいのに。大徳寺 蓑庵と表千家 不審庵をネタに茶室解説。でも、概ね建築様式とか素材の話な。 できたら、その茶室でお茶を点てると客からどう見え、亭主からどう見え、懐石…

「いろまがえとや」

茶掃箱

今、ちょっとだけ欲しいものは茶掃箱。茶漉しは持っているんだけど、茶漏斗with計量カップとか羽根とかは持っていないから。でも、これ買うと一万円はする…こんな物に一万円出すのは消費者として越権行為だよな。 こういう水屋専用道具は百円ショップグッズ…

「しゅんみん」

趣味悠々「茶の湯表千家一期一会」第5回

第5回は茶事の趣向の話。亭主はどういう道具を組み、客は趣向をどう受け取るか、という話を、具体的な茶事(菓子+薄茶の茶事だけど)を例にかなり判りやすく教えてくれる。 ただ、実例は時期的に桃の節句。あこや、という菓子が出てたけど、これはひちきりと…

「はるさめ」

蒟醤

南の島の、ロコ向けのコンビニの片隅には、大抵オリーブの様な実と白い粉が売っている。これはビンロウジの実と、生石灰である。日本では一般的に、刻んだビンロウジの実と生石灰をキンマの葉に包んで噛む事で、ドラッグとしての効果がある、と言われている…

「ぶじかえる」

飛鳥

旅のスナップの一枚。旅先で遭遇した豪華客船「飛鳥」である(正確には飛鳥II)。 写真ではなんか小さく写っているけど、実際に肉眼で見た時は圧倒的なデカさだった。 以下のホームページによると:http://www.asukacruise.co.jp/asuka_info/culture.html飛鳥に…

「たびがらす」

旅行

本日から今週一杯はお休みです。海外旅行なのでちょいと更新できんと思うのですよ。 若干津波が心配ですが。 海外旅行と言えば「銀紙に包まれた羊羹が税関で爆発物に間違えられる」の話ですが、実はこの話の初出、虎屋の輸出用羊羹第一号で起きた実話らしい…