2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

木村茶道美術館

木村茶道美術館は木村さんのコレクション。石油王中野さんの影響でお茶をはじめた人らしい。義雄と一三みたいなものか。今回は染付と竹道具の展示。どれも品良くきれい。非常に品の良いコレクション。染付草花文壷が面白かった。茶杓は庸軒のが一番良かった…

氷室

江戸風御菓子司長門。白い淡雪羹と赤い錦玉羹の4層流し物。ごく薄く白、薄く赤、厚く白、厚く赤…なのだが、境界面はフラットでなく、また薄い赤の層はところどころ白に貫通されている。見た目にはブタバラブロックみたいでもある。こういう不規則面の作り方…

棗と中次

茶話指月集に以下の記述がある。 宗易が盛阿弥に「棗は、漆の滓をまぜてざっとぬれ。中次は念を入れて真にぬれ」といいし。 茶話指月集は「宗旦が『利休がこう言ってた』と言ってた」と藤村庸軒が語った…と久須見疎安が記述したものだ。本当に利休がこういっ…

でんでん

金沢村上。求肥餅上に「水温む」とかの渦巻き焼き印を押し、ちょんちょんと目玉を付け足したものではないかなと思う。求肥餅上の焼き目は飴色にてろりと光り、かたつむりのヌルリ感を強調している。どうして気持ち悪いテーマを気持ち悪く作るんだろう。…ここ…

へうげもの第七十七席「愛しき反逆者」

こーゆー連載物は単行本にまとまってからしか書かないんだけど、今回はあんまりにも凄かったので、感想。今週の掲載なので一応「続きを読む」で。

初ほたる

深川伊勢屋おとくいの?求肥餅上に絵を描いたものである。 緑の羊羹でVを描き、草。黄色の羊羹を丸く落して蛍の光を二つ。蛍の光の中央に黒胡麻を置いて蛍。 溶けた羊羹で直接絵を描く、という技法はまだやった事がないなぁ。こんどやってみよう。

お塗りは?その2

妻や義母から聞いた限りでは、裏千家のお稽古での拝見は、話がデカイ。 正客「お塗師は?」 主人「八代の宗哲でございます」 正客「お茶杓は?」 主人「当代のお家元でございます。」 上は裏千家茶の湯で紹介している例だが、実際、お稽古場でも「宗哲でござ…

築地ちとせ。浮島生地に青い道明寺がうねうねと波うつ。浮島を蒸した函に青い道明寺羹を流したものであればうねうねとはせずフラットになる筈。どうやってうねうねさせているのか、というとうねうね部分は道明寺の餅に近い感じのべたべたした素材。多分盛り…

お塗りは?

棗を自作した。茶杓も自作済。こーゆー道具をお客様に披露したとして、拝見の時、どーゆー風に答えるんだろう?裏の教本にもこーゆーパターンは載っていないから、よく判らない。「お塗りは?」 「拙作です」「お茶杓は」 「拙作で銘を××と申します」なのか…

天の川

榮太樓總本鋪のページより↓ 七夕限定。金箔+道明寺と羊羹で天の川と星を表現。錦玉羹の層の下に羊羹。こういう流し物は、どうやってパーツの位置固定をするかが課題だけど、これは道明寺をぱらぱらっと並べ、星の羊羹を並べ、微量の錦玉羹を流してまず位置…

自作 利休形中棗

乾漆の利休形中棗。黒呂色仕上げである。黒くてつやつやなので撮影難しかった。撮影ブースの天井が映り込んでしまうくらい。今回の製作では、市販の中棗を型どって使用した。 市販の利休形中棗の外側をシリコンで型取る。 型の内側に麻布を麦漆で貼りつける…

七夕

七月和菓子。笹を封じた水羊羹。三角形なのはアルタイルとヴェガにちなんだから。 …って感じで作ったんだけど、なんかビミョー。

貴人というファンタジー

昔、貴人点の事を知った時、「形骸化した使えない点前を未だ続ける茶道の悪いトコ」ぐらいに思っていた。貴人にお茶を差し上げる事なんてないのにね、ばっかみたい…んな感じ。でも、今ではそう思っていない。さて一旦話は変わる。靖国神社を拝殿に向かい歩く…

朝顔

金沢村上。箆目ちょんちょんと5つ切っただけの朝顔。生々しくも肉感あふれるぼかしピンクが村上の味わい。

紫陽花の葉

紫陽花の葉を食べると食中毒になる、として厚生労働省が注意を呼びかけている。 http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/kanren/kanshi/080701-1.html紫陽花に毒性があるっつーのは知らなかった。ほら、「毒のある花は禁花」みたいにゆーじゃない?紫陽花は…

茶筅のくせ直し

茶筅のくせ直し、という道具がある。茶筅の形に関し「なるべく」原型を保とうとするツールである。でも、どーも「茶筅に悪いくせ付け」の道具になっている気がする。茶筅の内側の穂先が、くせ直しをまたがってめろんと外に行きがちだ。穂先の寿命より先に、…

夕ぐれ

塩瀬のページより↓。 こまかい黄味餡のきんとんっぽいものがびっしりトッピングされている。羽二重しぐれ、というのははじめてだ。調べると黄味しぐれの蒸してない奴らしい。

お茶の色は移りにけりな

私は朝、おきがけに抹茶で一服する事にしている。使うお茶はある程度の量を茶漉しで振るい、薄器で保管している。つまり普段使う分は常温保存である。残ったお茶は冷蔵保存している。んで、残り少なくなったら、冷蔵庫から缶を出して新たに振るうわけだが、…

男と女

うちの流派には、明確な男点前、女点前の区別がない気がする。男は釜の蓋を熱くても素手で取る…てな事はなく、ふつーに帛紗で取る。大きなアクション、例えば卓の上に荘られた棗を下ろす時、右手一手で下ろすか、左手で受けて持ち直し二手で下ろすかは男女の…

師匠の指

少なくとも私の稽古場でのお点前の練習は、私がお点前している所を「そこ違う」と先生方が指摘する形で進行する。師匠が見本を見せてくれるわけではない。だから、他人のお点前を目で見て勉強する際も、師匠/師範代のお点前を見せて頂くわけでなく、先輩/…