2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

茶人になるには

茶人になることは難しいことだろうか?茶道を学んでいると、なんだか難しい事に思えてならない。でも、茶の湯って本来、お客を招く実用的な接待術。「30年学ばないと客が呼べない」なんてことは無い筈だ。利休なんて10代で茶事をやっている。つまり長い修行…

東京美術倶楽部 禅・茶・花

正木美術館は行くのが難しい美術館。というより、大阪茶道具拝見ツアーに組み込むのが難しいんだよな。だって梅田から行って見て帰って2時間半は覚悟しないといけないんだもん。藤田行って湯木行って(休んでるけど)逸翁行ったら無理って感じ。そんな正木さん…

近代数寄者の茶の湯の師匠

明治、大正期の数寄者の師匠を調べてみた。 名前 師匠 流派 高橋箒庵 川部宗無、藤谷宗仁 表千家 益田鈍翁 ほぼ自己流? 松永耳庵 自己流? 益田紅艶 川上宗順 江戸千家 益田非黙 川上宗順 江戸千家 馬越化生 江戸千家? 原三渓 不明 不明 根津青山 不明 不…

里の秋

築地ちとせ。オレンジ羊羹四方包みにより柿を表現。トロトロと熟しすぎ感あり。

心の叫びの巻

茶人隱語通言略解には、当時の誉め言葉も載っている。 ケシカラヌ(怪しからぬ) 賞美する場合の感嘆詞。(例)けしからぬお茶碗ですな、など何時も賞める場合に用ゆ タマラヌ(堪らぬ) 器物の褒め言葉 昔の正客は、絶句したり/うなったり/ワナワナ震えたり/ゴ…

里の秋

七條甘春堂のページより↓。 餡の団子をオレンジの練切で上から巻いて練切のヘタをつけて柿を表現。 柿物は大抵羊羹巻きで柿の艶を表現するが、ここのは練切なので非常に地味。

茶人隱語通言略解

佐々木三昧編。茶道全集其の十より。茶道のスラング集である。 クワシトリ(菓子取り) 茶の心得無くして茶席に入り來たる事 スマフタリダフグ(角力取り道具) 箱書附の添わざる茶道具。裸といふに同じ。 ヤトヒ(雇) 道具取合の中、他よりの借物を云ふ 茶碗にニ…

鹿の子

金沢村上。こし餡練切に白餡埋めて茶巾絞りして栗の破片を埋めたもの。謎の覆面レスラー?鹿の子とは、小豆の粒が鹿の背中の模様に似ているからついた名称で、小豆を小倉とか呼ぶのは、小豆→鹿→紅葉→紅葉の名所→小倉山(嵐山の近く)という連想から。つまりこ…

10月のイベント 追加

高島屋日本橋店 10/22-11/4 江戸・東京の茶の湯展 高島屋で予告の貼紙を見たので。

わしの茶の湯

前大徳寺管長 圓山傳衣。茶道全集其の二茶會作法篇。 大徳寺488世 全提要宗の明治の頃の思い出話。 牧宗和尚亭主であつたと思ふが、茶菓を饗した。尤も藝妓に運ばせる程度のものであつたが、皆膝に手を置きむづかしそうに默りこんだもので、其時馬越翁であつ…

月あかり

榮太樓總本鋪のページより↓。 流し函に道明寺入り吉野羹を流し、丸めた黄味餡練切をのせる。その上から羊羹と吉野羹を混ぜた淡い色の羊羹を流し、ひっくり返して切り出したもの。味はんまい。食感はいまいち。榮太樓總本鋪は羊羹ものが上手である。

素人の茶道

松永安左衛門。茶道全集其の二茶會作法篇。もちろん耳庵のことである。 お茶を始めてヤツト一年。別に師匠はない。諸方で招かれて茶席に列なり何時の間にか味を覺えたといふに過ぎないのだから、威張つた事は言へないけれど、お茶なるものはこの程度がよい、…

鈴虫

塩瀬のページより↓羊羹を中心に黄味しぐれをまとめたもの。鹿の子ひと粒を中央に埋めほんのり暗くする事で鈴虫がいる事を表現。でも虫テーマってのはやっぱキモい。

お茶を知らぬものから見たお茶

泥佛堂無茶法師。茶道全集其の二茶會作法篇より。無茶法師は川喜田半泥子のこと。珍妙な素人茶事の有り様を描いた一編である。ちょと長いけど、文体含めて面白いので引用する。 お懐石が出てお櫃を受け取った法師は、お櫃の蓋を次客の老人へ渡すと、老人其の…

スノッブと侘び

贅を尽くした接待に飽きた人の、質素という縛りの中で心を尽くした接待をする、という遊び。それが侘び数寄だと仮定する。すると、茶人の趣味の変遷が、なんとなく説明できる気がする。贅沢に飽きてそうな豪商の利休はスノッブの極みの侘びへ向かう。なんの…

スノッブ

茶道史を調べていると、昔の茶人のロクでもない話にであう。 利休の、蒲鉾が出たので興が醒めて帰った話。 宗旦の、炉壇が冷えていたので興が醒めて帰った話。 長闇堂の、戸口見たトコで興が醒めて帰った話。 松屋の、夜中に押しかけ茶事をさせた話。 遠州の…

秋麗

築地ちとせ。紅葉の浮いた羊羹物。紅葉形の羊羹を流し函に置いて錦玉羹流し、黄色い羊羹と普通の羊羹を削ったもの散らし、錦玉羹流し、最後にたっぷり羊羹。抜いてひっくり返す。くすんだ色味。

秋の目玉

10月の展覧会について、ちょいと追加の調査をしたので内容補足。石川県七尾美術館の『能登畠山氏と能登の美術』。残念ながら絵画中心。等伯好きならいいかもしれません。彦根城博物館『井伊直弼の茶の湯-一派創立と茶会記』。展示品のURLです↓ http://longli…

図説茶室の歴史 基礎がわかるQ&A

中村昌生。「図説」とか「基礎」とか「わかる」とか「Q&A」とか書いてあるので入門書と思って読むと痛い目に遭う骨太な一冊。茶室の歴史的な変遷を知りたいならこれだ!という感じ。深三畳と平三畳の話とか、やっと腑に落ちてくれた。あと、この本読んで、俄…

急須水指

以前買った急須を水指に仕立ててみた。注ぎ口を切断し、断面を処理しただけだけど。 ↑これは前にも載せた買った当初の姿。 それなりに違う雰囲気でしょ? 切断した場所の処理。金泥で化粧して朱で水玉を描いた。ちょっと可愛い? 金泥がはみ出しているのは、…

菊(季節薯蕷饅頭)

塩瀬のページより↓。 塩瀬は月5種の上生を出している。今月はすでに全種制覇しているのを忘れて塩瀬に行ってしまったので薯蕷を買った。香りはいい感じだ。

俗人

茶湯一会集より: 「俗人の筆はたとえ侘びたりとも決して用ひず」 宗観居士の厳しい態度がうかがわれる。では俗人ってなんだろう? 茶人は俗人だろうか?大寄せなどで当代の家元の書や歌が掛かっている事がある。当代の家元は俗人か?かなり俗な気がするなぁ…