2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧
「おみわたり」
松屋会記ベースで、気になっている事。いわばマイ茶説。 1.蓋置の記述 松屋会記では、蓋置の記述に関して以下の三パターンがある。 a.蓋置の種類が書いてある場合。「蟹蓋置」とか「ごとく」とか。 b.蓋置に関する記述が無い場合。 c.「蓋置」とだけ書いてあ…
「いてづき」
茶説茶史を考える上で、いつも留意していなければならないのは、我々はどうしても現代の感覚で過去を見てしまう、という事だ。しかしそれ以上に、先人は、さらに先人の時代を、自分の時代の感覚でみてしまっていた、という事を忘れてはいけない。 歌舞伎の世…
「おきな」
戻って来た茶碗に汲み入れた湯を建水に捨てた所で正客が「どうぞお仕舞いください」と挨拶をする。それが薄茶のルールである。これを忘れると亭主は淡々と?お代わりのお茶を点てる事になる。 デフォルトはお代り有り、なのな。 裏千家では濃茶平点前ではそ…
「しっぺい」
熊倉功夫は、お茶を始めた頃は、茶道研究の一番偉いセンセイだと思っていた。でも、私にも知恵がついてしまって、今はあんまり凄い人と言う意識は無い。なんでか。研究者として浅い気がするからだ。 例えば南方録の“会”には謎の文字「ス」というのが瀕出する…
「ういこうぶり」
出光さんの器色々いい奴アラカルト展。いろいろ見れるからいい、とも思えるし、見たいものがちょびっとしかない、とも言える。私は染付とか鍋島とか柿右衛門とか興味ないから、見たいもの率は50%くらいか。そういう意味で福袋的な感じ。 では気に入ったもの…
「すきー」
茶の湯の世界にはいろんな“もったい”がついている。「盆へ右手より始れるは陽の器故」「陽のカネに三分の一かかり」「懐石とは禅僧は温石」みたいな、茶の湯の様々を説明する“もったい”達。陰陽五行。曲尺割の丁半。禅機。真行草の位。こういった理論っての…
「ふくざさ」
神津朝夫/角川書店/2009年。今、茶道研究本といえば神津朝夫と矢部良明。“千利休の「わび」とはなにか”の神津さんの新作。http://d.hatena.ne.jp/plusminusx3/20071006今回の面白テーマは 現代の茶道は闘茶起源でも、北山起源でもなく、禅起源でもなく、市井…
「ふくろくじゅ」
去年の1月26日に、佐々木三味の“茶の道五十年”の紹介をした。http://d.hatena.ne.jp/plusminusx3/20090126この本では現代のそれの様な社交イベントとしての初釜は昭和4年からとあった。 手元に“點茶大率心得書”という手書きの小冊子が有る。本文タイトルは「…
「さんばそう」
七草粥の日。スーパーでは春の七草セット、というのを売っている。って事で、そのまま粥も芸が無いので、嘗め味噌を作ってみた。 すずなとすずしろを刻み、ひと塩して水気を出す 残りの五草を刻む すずなとすずしろを軽く絞り、油で炒める 残りの五草を加え…
「ときわぎ」
読書カテゴリーでは、その本が23区の図書館の開架書庫に所蔵されているか、という事を検索して書いている。んで気付いたんだけど、足立区立中央図書館の充実っぷりは凄い。大抵の茶書がここにはある様な気がする。しかも中央に限らず、足立区立の図書館各館…
「いちりづか」
茶道之研究社編/茶道之研究社/1981年。大日本茶道学会「茶道の研究」に連載されていた、各界著名人によるそれぞれの強肴紹介をまとめた一冊。お金持ちの有名人が贅を尽くした強肴を出しても、つつましい強肴を出しても、どっちにしても鼻持ちならない感じが…
「松」
茶に招かれた人は、茶席に入る前に新しい白足袋に履き替える。旅塵を払う、という意味がある…筈だ。しかし、こういった風習があるのは、かっての道路事情のせいではなかったろうか。 “ど根性ガエル(1972年)”のひろしの家の前は未舗装のガタガタ道であった。…
「ゆずりは」
川喜田半泥子の茶碗、水指、茶入、茶杓、書、画がたっぷり見れる展覧会。黒織部茶碗「富貴」。古典的な実に古典的な黒織部茶碗を踏襲しながら、半泥子っぽさを付加した感じがする。井戸手茶碗「大々名」。非常にオーソドックスな井戸茶碗。 志野茶碗「おらが…
「だいだい」
男の着物の着付け簡単。でも、気合い入ってない時はちょっと面倒。…って事で、男の着物で、茶道の練習着に使えそうな、女性で言う所の二部式着物を探してみた。あったぜ。http://park14.wakwak.com/~saya/otoko.html練習着としてはとにかく帛紗が懐中できれ…
「うらじろ」
元旦。妻の実家に年始のご挨拶に行った。せっかくなので羽織袴で行ってみたぜ。んで着物で歩き、着物で座り、着物で食事をする。そういう一連で一日を過ごしてみたぜ。 男の着物、意外に生活しやすい。楽だ。条件として袴を履く事、というのがあるけれども。…