和菓子

地冷え

12月和菓子。練り切りに黒胡麻で目、シナモンと白胡麻で羽。ウズラのつもり。大地が冷えて寒さに丸くなったウズラを表現…じゃなくて先月食べたジビエのウズラがあんまりおいしかったので、記念。 形は甘いが味はあんま甘まくない。

和菓子屋のホームページ

世はインターネットの時代である(いまさら?)つーことで、大手和菓子屋さんもWebを利用している。というか、十数年前のインターネット黎明期、「ISP以外が自前でサーバを立ててドメイン名をとってWEBページを公開する」というのがまだまだ珍しかった頃、和菓…

うさぎ

10月和菓子「うさぎ」。求肥比率の高いべたべたした練り切りに寒梅粉まぶし。練切で赤い目。針金で耳を焼き印。中身は「栗むいちゃいました」を裏ごした栗餡練り切り。十五夜の時は月がネタだったので十三夜は兎。すっきり晴れわたったんでベランダからお月…

夏すがた

金魚やいちご型の羊羹のういたゼリー。涼菓の類である。実はこれ、某塩瀬本店の店頭に先週まで並んでいた。念の為書いとくが今は10月。本店はフロア内に茶室があり裏の業躰さんが教室を開いている。指導に来る人、お稽古に来る人に対しマイナスのアピールだ…

上用饅頭と焼き印

上用饅頭に焼き印は和菓子屋の手抜き!と思っている。しかし逆手に取れば、無地の上用饅頭さえ買って来ればそれに焼き印を押すだけで季節のお菓子ができてしまうわけで、家庭で和菓子としてはこんな簡単なものはない。クッキー型の手元側とか、針金を曲げて…

10月和菓子「栗」。こし餡練切艶天掛けにきんとん。昨日の「小さい秋」と同時作成。松本の開運堂で見た「山の幸」という菓子を参考にしたが、栗部分を大きくしすぎ、イガ部分を相対的に小さくせざるを得ず、比率でどんぐりみたいになってしまいました。こし…

小さい秋

10月和菓子「小さい秋」。きんとんに羊羹。 きんとん少々やわらかくしすぎ、形がぼけてしまった。緑の練り切りの発色を良くするには黄色をちょっと混ぜるといいと判りました。きんとん用に目の荒いザルを探していていいのがなく、結局排水口キャップ用の目の…

中秋

9月和菓子「中秋」。昨日は中秋の名月だったので、とりあえず。 黄色の練り切りで月の下半分を作り、団子見立ての白練り切りを埋め込み)、ススキを描いた。円、半円の精度が悪くちょっと企画倒れっぽい?幸いにも晴れ、月も綺麗に出ていました。流れる雲も風…

柿霜

大昔、砂糖が普及するまで使われていた甘味料の一つに柿霜(しそう)というものがある。柿霜は干柿の周囲に析出した白い粉(糖分)を集めたもの。 和菓子の甘さの上限は干柿、という話もあるので、柿霜で和菓子を作るといい感じなんではないかと思う。しかし、干…

若菊

9月「若菊」。暑いのでまだ大輪の菊を作る気分じゃない。なのでつぼみをつくることに。小田巻きで押し出した練切を花弁の様に整形し、団子にした練りきりの上に放射状に載せたもの。押し出すはしから練切が乾いていくので整形は困難を極め、思わぬ時間を食っ…

秋冬の和菓子

私思うに、春夏が和菓子の季節である。秋冬は自然界が色彩を失う事もあり、風物の写しとしての和菓子も色彩を失う。ちと寂しいシーズンである。とはいえ、このシーズンに色彩を抑えておかないと、春が来た時に春らしさが表現できないのでいたしかたないのか…

ふのやき

利休時代の菓子を再現してみた。 ふのやき 小麦粉を水で溶き、フライパンで焼く。 オーブンは無かっただろうから鉄板で焼く為に加水多め。 てんぷらあった時代だし油は使う。 ベーキングパウダー類は無し。 つまり単なるクレープである。 焼き上がったら味噌…

秋は茶会のシーズン?

昼休み、塩瀬へ上生を買いに行ったら、えらく品揃えが悪かった。いつも"もろぶた"みたいな箱に一杯上生が入っているのだが、店頭に数個並んでいるだけだった。聞くと九月になって上生が飛ぶように売れ、そんだけしかないのだと。口切り以降の冬が茶会のシー…

菓子の変遷

利休の時代の茶会記を読むと、今みたいなお菓子は出てない。 ふのやき(味噌クレープ?)とか、椎茸とか昆布とか、あんまりにもお茶菓子らしさに欠けるものが出て来る。一応、金平糖などの南蛮菓子が輸入されてたし、利休ら金持ち集団が買えないはずはなかった…

寒天

夏の涼味は寒天抜きでは語れない。 でも私は寒天の扱いが苦手だ。 錦玉羹 何回やっても微妙に濁る。澄んだ透明感が出ず、どんよりする。 グラデーション 4層ぐらいのグラデーションにすると、どこかで温度管理失敗して固まった後でパックリ剥がれたり、型か…

チョコレート

和菓子ではなく、チョコでお薄を頂く、というのは妻から教わった。妻は学校茶道出身。先生居ない日はだらけていろいろ適当なお菓子で点ててたんだろうな、と思いやられる。チョコには、点てたお薄をシナモンスティックでかき混ぜると合う。ニッキ味にはなら…

勇気

私は細々と和菓子を作っている。1回せいぜい2個しか作らないので目分量で作っている。 そして毎回ある事で失敗している。…甘さが足りない、のだ。げ、っという程砂糖を入れ、さらにげげっという程砂糖を入れないと、十分な甘さにならないのは判っている。で…

落雁

落雁は、粉を小量の蜜(しとり)で固めたもの。 寒梅粉、和三盆、水。 私はこんだけしか使わない。本当はイラ粉を使いたいが、自作しようとして挫折。 取り寄せる程でもないしなぁ。 和三盆だけ固めた落雁はどう作ればいいのか想像もつかないし。しかし、な、…

8月「蛍」錦玉羹の中に金箔と白羊羹を浮かべたもの。錦玉羹 (白羊羹+金箔) 錦玉羹 羊羹という積層。もちろん、作ってる時は上下逆。金箔部分は宙に浮いていて飛んでる感はなんとか出ているんですよ?写真では判りにくいけど。ちょっと悲しいのは錦玉羹の透…

朝顔

8月「朝顔」いろんなタイプの朝顔があるけど、これは丸い練り切りを板に押しつけ、板との練り切りの接点に寒天を流し込み、縁をつけたもの。築地ちとせで見て「こういう技法があるのか」と思い、やってみました。

夏の和菓子

夏が来た。外出する時、和菓子のネタを探すのが習慣になっている。今日思い付いたのは「蝉時雨」だ。…難しい。木の幹にびっしり蝉がしがみついているのをビジュアル化してもキモいだけだしなー。風情のある音、みたいなのの和菓子化は結構難度高い。

上生いろいろ

毎月20個ばかり上生を食べていると、いろんな味、見た目がある事に気づく。6月の定番あじさいは大してデザインが変わらないが、7月だと、朝顔がいろんなデザインで面白い。そもそも白あんベースなので味はそんなには違わないけど、おいしい: 源太 塩瀬 おい…

会社で上生

「会社で一服」でも書いたけど、会社で毎日上生を食べている。和菓子屋さんは多くても、意外に上生を出す店は少ない。「伊勢屋」なんて名前の店は大抵饅頭止まりだ。なので、会社を中心に何軒か廻ると、さすがに顔馴染みになる。「いつもありがとうございま…

天の川

7月「天の川」。七夕用。5,6月は和菓子が作れなかったので久しぶりの和菓子作り。 白羊羹を星雲に見立てて流し、その上に羊羹を流して、型から外して星に見立てた金箔をちょんちょんと控え目に載せたもの。

花冷え

4月「花冷え」。桜散った後に寒くなったので作ったお菓子。 錦玉と練切りの間に桜の塩漬けがはさまってます。

つつじ

4月「つつじ」。ポピュラーな題材なので、下を鹿の子で固めてみました。上は当然きんとん。しかし、赤、緑ともきれいに発色しないのが悩み。 くちなし系での色づけは、安心感はあるものの、安い食用色素の方が色はきれいにでるみたいな気がする。 安心感と見…

竹の子

4月「竹の子」。練切シナモン風味。 お稽古で出たものを再現。 砲弾型に丸めてシナモン掛けて箆でちょんちょん、で出来上がり。 簡単じゃん!

椿

4月「椿」。かなりポピュラーな題材。赤い練切りを白い練切りでつつんだぼかし生地をサランラップで茶巾絞りにし、蕊の部分をへこませて黄色いキントンを載せる。 寂しいので緑の練切りを伸ばして葉っぱを作り、くるむ。非常に簡単。

花に嵐

以前作った和菓子3。 4月「花に嵐」。 今年は桜咲いたかと思ったら雨が降ったので。 和菓子を作るようになると、四季を見る目が「ネタ探し」の目になりました。羊羹→錦玉羹を4段階くらいでグラデーションし、桃色の羊羹を花びらで抜いて置いただけ。錦玉羹…

葉桜

以前作った和菓子その2。 3月に作った「葉桜」。このころはクッキー形の桜しかもってなかった。 きんとんの蕊の向きが間違ってるのがなんとも。